トヨタ自動車は新たに設計した高性能燃料電池「トヨタFCスタック」搭載のFCHV-adv(エフシーエイチブイ−アドバンスド)という車名で国交省から型式認証を取得した。
かねてよりトヨタは米国CaFCP「カリフォルニア燃料電池パートナーシップ」での実車による走行テストやカナダでの寒冷地での実証実験など、これまでに数々の解析テストを行いこれらのデータを基に一番の課題である航続走行距離の向上や、低温時のバッテリーの能力低下などでの低温始動性能向上を果たし燃料電池システムをレベルアップして、新型「トヨタFCHV-adv」として発表した。
| トヨタFCHV-adv(エフシーエイチブイ−アドバンスド、燃料電池車) 主要諸元 |
| 車両 |
名称 | トヨタFCHV-advanced | トヨタFCHV |
全長/全幅/全高(mm) | 4,735mm/1,815mm/1,685mm | ← |
重量(kg) | 1,880kg | ← |
乗車定員 | 5名 | ← |
| 性能 |
航続距離*(km) 10・15モード/JC08モード | 約830km / 約760km | 約330km / − |
最高速度(km/h) | 155km/h | ← |
| 燃料電池 |
名称 | トヨタFCスタック | ← |
種類 | 固体高分子形 | ← |
出力(kW) | 90kW | ← |
| モーター |
種類 | 交流同期電動機 | ← |
最高出力(kW(PS)) | 90kW(122PS) | ← |
最大トルク (N・m(kg・m)) | 260N・m(26.5kg・m) | ← |
| 燃料 |
種類 | 水素 | ← |
貯蔵方式 | 高圧水素タンク | ← |
最高充填圧力(MPa) | 70MPa(700気圧) | 35MPa (350気圧) |
タンク容量(L) | 156L | 148L |
| バッテリー(種類) | ニッケル水素電池 | ← |
* トヨタ測定値
○FCHV-adv= Fuel Cell Hybrid Vehicle - advanced
−30度の寒冷地での低温動作でも始動や走行が可能になるように「トヨタFCスタック」を一新し、利用可能地域を拡大させると同時に燃料電池本体の性能向上で燃費が約25%向上し、搭載する水素燃料タンクの容量を従来のFCHVと比較して、最高充填圧力(MPa)が70Mpa(700気圧)の高圧水素タンクを開発することで【これまでは35MPa(350気圧)であった。】タンクの容量を156リッター(従来は148L)に向上させ、これにより1回の水素充填で約830km(10.15モード走行)まで可能にした。これまでのFCHVでは約330kmの航続走行距離であったことから従来型式車と比較すると約2倍以上の能力向上を達成している。貯蔵する水素の圧縮率を高めた効果も大きい。
これには回生ブレーキシステムの改善や各システムをサポートする機器の消費電力の低減も行われているもよう。
トヨタはプラグイン・ハイブリッド車も開発を行っているが電池の能力向上で燃料電池車の分野でも積極的に取り組み、一般への普及に近づいている。
7月7日から開催される北海道洞爺湖サミットではハイブリッドカーなど78台が提供される国際メディアセンター内に設置される「環境ショーケース」に、新型「トヨタFCHV-adv」が試乗車として1台提供される予定。
北海道洞爺湖サミットで提供されるECO-CARは下記に表記。
「レクサスLS600h/LS600hL」11台、
「クラウンハイブリッド」15台、
「エスティマハイブリッド」43台
、燃料電池ハイブリッド車「FCHV-BUS」5台、
「トヨタプラグインHV」1台
、「i-REAL」2台、
「FCHV-adv」1台。
これらの車両は、各国政府関係者の移動、送迎、「環境ショーケース」での試乗用に活用され、自社開発の高圧水素タンクや定置式燃料電池など、車両以外のものも出展予定。
注釈
FCHV-adv(エフシーエイチブイ−アドバンスド) ー Fuel Cell Hybrid Vehicle - advanced
JHFC ー Japan Hydrogen & Fuel Cell Demonstration Project
CaFCP ー California Fuel Cell Partnership