Wagoner氏が取り上げた環境問題の分野では、自動車産業の課題である地球温暖化対策にいかに貢献度を示すかというテーマに対して、GMは今後4年間で16モデルのハイブリッドを投入し、2012年にはGM社生産車の50%をE85エタノール燃料(エタノール85%、ガソリン15%)を使用しても駆動する「E-FLEX」モデルにする目標を掲げる。当然のことながらバイオディーゼルや水素を使った燃料電池
車の開発もその先にある。
そして今回登場した「Cadillac Provoq」にはE-FLEXシステム採用の最新コンセプトカーとして水素燃料電池を搭載したモデルだ。
これまでのE-Flexシステム搭載のVolt(ボルト)を土台にして、ラグジュアリーなクロスオーバーモデルに仕上げられている。
さらに安定した性能とパワーを発揮する第5世代フューエルセルともいえるLiイオンバッテリーを搭載し、1回の水素補給と充電で約300(483km)㍄の走行を可能にしている。
その詳細は、280(約450km)㍄を水素燃料を使用して走行し、残り20(約32km)㍄をバッテリーの電力を使って走行する。
燃料電池システムは、エンジン収納部のボンネットフード下に搭載し、ラゲッジフロアの下に装備することで700㍴の圧力で合計6kgの水素を充填できるようになっている。
水素はタンクからボンネット下にある燃料電池スタックに供給されて、連続して最大88kWの電力を発生させる。一方、Liイオン電池は車両中央部に配置され、最大9kWの電力を蓄電可能にしている。バッテリーは燃料電池をアシストするために最大60kWに及ぶ電力を供給する。
また、バッテリーの充電は、フロントフェンダー・ベント左右に装備された充電ポートで一般家庭の電源からでも充電できるプラグイン可能な方式を採用している。いわば、プラグイン燃料電池車だ。
| GM社、「Cadillac Provoq」、主要諸元 |
| 全長(mm) | 4580mm |
| 前幅(mm) | 1850mm |
| 全高(mm) | 1703mm |
| ホイルベース | 2906mm |
| 駆動方式 | 4WD |
| 最高出力 | 88kW |
| 最高速度 | 100mph(約160km/h) |
| 航続距離 | 約300(483km)㍄ |
| 0〜60mph(96km/h)加速 | 8.5秒(従来より約30%向上) |
| 充填可能燃料 | 6kg(700㍴で圧縮) |
| バッテリー | リチウムイオンバッテリー |
| パワープラント | 燃料電池同軸前輪駆動70kW/ 左右独立後輪ハブモーター各40kW |
| タイヤ | ミシュランの低転がり抵抗タイヤ |
| ルーフ | 太陽電池=ソーラーパネル(室内照明、オーディオシステム、HDDナビなど電装系の消費電力をサポート。) |
| インテリア素材 | 環境負荷低減素材使用 |
■E-flexシステムとは!
E85エタノール燃料 (エタノール85%、ガソリン15%)でも駆動し、動力には、ガソリン、E85エタノール、バイオディーゼル、水素燃料電池など、様々な選択肢があり、各種原動機に対応。
それらを同じシャーシに搭載できるように設計されている。
状況や条件に応じて、フレキシブルに全ての組み合わせを活用できる。
■「Cadillac Provoq」の特徴!(燃料電池クロスオーバー・ビークルのコンセプト。)
フロントフェンダー・ベントには充電ポートが備わり、フロントグリルは空力特性向上のために速度に応じて開閉する。
ドアミラーやドアハンドルをはじめ、サイド部分のエクステリアは空力に配慮したデザインを採用し、ルーフには太陽電池を搭載。
クロームトリムは毒性の少ない原料から製造されたものを装着。メーターパネルには燃料電池とバッテリーの出力計が備わる。
シートやドアトリム、インパネ下部などの内装には有害科学物質を使用していないレザーを採用するなど環境負荷低減に配慮している。ルーフライナーもリサイクル可能。

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